当時小学4年生だった発達障害の特性をもつ長男が急に授業中に立ち歩くようになった時期がありました。
それは小学4年生の10月ごろ、担任の先生からの連絡で判明しました。
それ以降3学期も続いた「授業中に立ち歩く」問題行動について、理由と対処法をご紹介します。
4年生の時はなにかと学校での問題行動が多い時期でした
学校での状況は?小学4年生当時の長男の様子
4年生の時コロナ禍で休校が相次ぎ、急に学校へ行けなくなったり自由に遊べなかったりした時期で、精神的に落ち着かない一年でした。
さらに今まで接したことのないタイプの担任の先生で、心を開くのにも時間がかかり、学校で問題とされる行動の連発で、私も頻繁に学校で話し合いをしていた時期でした。
そんな時、担任の先生から連絡が。
長男くんは2~3週間前から授業中に立ち歩くようになりました。これまではそんなことはなかったので気持ちが緩んでいるのかもしれませんね。
長男は急に授業中立ち歩く行動が増え、さらに教室の後ろの棚の上に座っている、というのです。
これまでにも「授業中椅子に座っているのがキツイ」と床に寝転ぶことはありました。
体幹の弱い長男には授業時間が増えた3~4年生の時期、椅子に座って姿勢を保つことは至難の業だったので、人の邪魔にならないように寝転ぶことは容認してもらっていました。
保育園時代から教室の椅子におしりがズレにくい座布団を置いてなんとか姿勢を保っていましたが、座る時間が増えた3年生くらいから床に寝転ぶようになりました。
立ち歩くようになった理由
長男になぜ急に授業中立ち歩くようになったのか、その理由を聞いてみました。
授業の話は聞きたいけど、足がムズムズして集中できんようになるんよ。棚の上に座ったら落ち着くし、また集中できるから移動しとるとよ。
棚の上に乗ったら落ち着くのはなんで?
人の邪魔にならんとこじゃないとダメやん。棚の上やったらみんなの邪魔にはならんし、みんなが見渡せて落ち着くんよ。
長男が授業中に立ち歩く理由は、足がムズムズして気持ちが悪い、だから足のムズムズをおさえるために立ち歩き、落ち着ける場所へ移行する、ということでした。
対処法は?
足がムズムズする理由はいろいろあるようですが、ぐるぐる回っていた時と同様刺激が足りないことも考えられるので、家で積極的にトランポリンを飛んで脳に揺れる刺激を与えるようにしました。
我が家の現在のトランポリンはこれ☟
椅子に座って姿勢を保てないことは体幹が弱いことも関係しているので、トランポリンのほかに体幹を鍛えられる習い事もこの時期に始めています。
ストレッチや筋トレなどの準備運動に力をいれている拳法教室に通っています。
「授業中に立ち歩く」ことや「棚の上に座る」ことは学校での集団行動をするうえでは行為だけみるとそれはよくない行為です。
ただ長男はこの時、「クラスのみんなの迷惑にならないと思われる行動」を選んで行動していることがわかりました。
これはすごい成長です!
「周りの迷惑にならないように考えて行動できたのはとてもいいことだね!よく考えたね!」と長男を誉めました。
これまでの長男なら
【キツイから→寝転がる】
という行動をとっていました。
しかし今回は
【キツイけど→ここに寝転がったらみんなの迷惑になるから寝転がってはいけない→みんなに迷惑のかからない場所はどこか】
と考えて行動ができました。
これはソーシャルスキルの低い彼にとってはすごいことです。
しかし、学校のルールやマナー的には良くない行動。
マナーや常識が年相応に理解できていない長男にはなぜそれが良くない行動なのか、肌感覚ではわからないので具体的に言葉で伝える必要があります。
棚の上に座っていたらどんなことが起きるのか、それに対してどう思うのかを一緒に考えます。提案はするけど本人が決定するようにしています。
・棚の下に置いてあるランドセルを蹴ってしまうかもしれないよ。自分のランドセルを蹴られたらどう思う?
・座る場所ではないから棚が壊れるかもしれないよ。学校のものを壊していいのかな?
・棚の上に何かがおいてあったら落ちるかもしれないよ。
・棚の後ろに貼ってあるみんなが一生懸命書いた作品が破れてしまうかもしれないよ。
ランドセルを蹴られたらイヤやし、学校のモノを壊したらいかんと思う。せっかく作った作品を壊されたら悲しい。
そうやね。イヤやし悲しいよね。なら今度から足がムズムズしたらどうしようか?
こんな感じで話し合います。
長男は聴覚より視覚優位な特性があるので、話し合いの内容を紙に書きながら話すと横道にそれずに話せるので会話と筆談両方で話し合うことが多いです。
問題が起こった時通級指導教室の先生に相談するのですが先生は毎回、
問題が起こった時が成長のチャンスですよ!
と言って一緒に考えてくれます。
「問題行動=ダメなこと」と思って後ろ向きな気持ちになってしまいそうになりますが、「問題行動=チャンス!」と思えば前向きな対応ができるような気がしています。
度重なる学校からの呼び出しでくじけそうなとき「問題行動=チャンス!」だから大丈夫、と思うと冷静に頑張れますよ
【問題行動が起きた時の対処法】
・「問題行動=チャンス」と思って対処する
・その行動の理由を聞きとる
・認めるところは認め、改善すべきところは具体例を挙げてその行動を客観的に考えさせる
その後の状況
小学5年生も終わりに近づいている現在の長男ですが、5年生になって立ち歩くことはほとんどなくなりました。
「足がムズムズする」という話も聞かなくなり、以前より体幹も強くなったようで、床に寝転ぶこともなくなりました。
「キツイ」と言わなくなり、1日椅子に座れるようになっています。
当時の目標として以下を長男に伝えていました。
【キツイ→行動】ではなく
【キツイ→相談&理解→許可→行動】できるように
少しずつではありますが、行動する前に相談→許可を求めることができる場面も増えています。
問題行動から気付きを得て考えることができれば次のステップに成長できるはず。
本当に問題行動が多い年こそ著しい成長を遂げています。それだけ頑張っている証拠だと思います。
まとめ
当時小学4年生だった長男の「授業中に立ち歩く」という問題行動の対処法についてまとめました。
問題行動とされる行動は、たいてい疲れ・不安・キャパオーバーから起こるそうです。
この時の原因は疲れでした。
授業中に立ち歩くようになったのは10月ごろで、この年の10月は土曜授業が多く、祝日もイベントもなく、子供たちにとってはキツイ時期だったようです。
このキツイ10月を乗り越えて疲れがマックスな時期だから仕方ないのよ。今、子供たちはすごく頑張っているからね。
通級指導教室の担任の先生が教えてくれました。
コロナ禍で運動会などのイベントが全て中止、休校が相次いだため授業数が足りず土曜授業が続いた時期でした。
学校での問題行動が起きるたびに度々呼び出しがあると、つい落ち込んだり考えすぎたりしてしまいますが、実は原因は単純です。
問題に一喜一憂せず、常に子供たちの一番の理解者でいられるお母さんでありたいです。
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