『HSCの子育てハッピーアドバイス』を読んだ感想と子育ての参考になると思った内容をご紹介します。
発達障害の特性をもつ息子、もしかしてHSPもかも…と気になって手に取ったこの本。
ASD(自閉スペクトラム症)との違いや子育てに大切なポイントなどわかりやすく解説されています。
出会えてよかった一冊です。
HSP(ハイリーセンシティブパーソン)の子供版。
ひといちばい敏感な子供のこと。
長男はわかりやすい空気の読めないマイペースタイプなASDに対して、次男も診断はASDだけど過剰適応とも言われるほど空気を読みすぎる傾向にあり、ASDだけではなさそうだと感じていろいろ調べていた時にこの本でHSCのことを知りました。
コノ本ヲ 読ンデホシイノハ コンナ人☟
・子育てに悩んでいる人。
・子供が”手のかからないいい子”すぎて心配な人。
・子供の自己肯定感が気になっている人。
『子育てハッピーアドバイス』シリーズは本当におすすめ!難しいことは一切なく、今すぐ実行できるアドバイスばかり。私はいつもすぐ手に取れる場所に常備している1冊です。
この本の3つのポイント!
この本の私が覚えておきたいポイントを3つに絞ってご紹介します。
覚えておきたいポイントは3つ!
①HSCの性質
②HSPは内向的なタイプばかりではない
③親の私が出来る事
HSCの性質とは?
HSCとは”ひといちばい敏感な子供”のことを指し、5人に1人の割合でいると言われています。
この本に書かれていた4つの性質を紹介します。
・深く考えて行動する。
・過剰に刺激を受けやすい。
・共感力が高く感情の反応が強い。
・些細な刺激を察知する。
深く考えて行動するタイプ、身体の内外のことに敏感なタイプ、得意分野はそれぞれだけど雰囲気や表情、においやユーモアによく気付くタイプ、悲しみや喜びを他の子より強く感じ取るタイプ、感受性が強く豊かな想像力があるタイプだと説明されていました。
普通の子供は10のことを聞いても9のことを忘れてしまうのが普通ですが、HSCは1を聞いて10受け止めてしまうそう。
普通の子に比べたら100倍も頭を使ったり、気を張っていることになります。
それは疲れて当然ですね。そんな子にアレコレ指示してしまったらパニックになるのもわかる気がします。
また深く考える性質から遠慮がちで内向的、と思われる傾向がありますが、あながちみんながみんなそうでもないようです。
HSPは内向的なタイプばかりではない!
HSCは慎重に行動する性質があると上記で説明しましたが、そんなHSPの中にも30%は外交的なタイプがいます。
HSS(High Sensation Seeking)と呼ばれる、好奇心が強く、新しい場所や初めての出来事を楽しむ、そして退屈しやすいタイプです。
非HSS | HSS | |
---|---|---|
HSC | ①リスクを取らず 新しい世界へなかなか 入ろうとしないタイプ。 | ②現状を充分確認したうえで それでも好奇心が勝り 新しい世界へ入ろうとするタイプ。 |
非HSC | ③あまり物事を気にせず 淡々と現状を受け入れ マイペースなタイプ。 | ④現状をよく確認せず いきなり新しい世界へ 飛び込もうとするタイプ。 |
②のがHSPの中にいる30%の外交的なタイプで、おそらく我が子はこのタイプ。
ここが私にとって目から鱗な情報でした!気持ちは外に向いているのに、すぐに行動できない次男の気持ちがよく理解できず混乱していたので、この情報で腑に落ちました。
石橋を渡りたいから何度も入念にたたいて確実に安全を確かめる。
だからすぐに行動に移せないということなんですね。
私は④のタイプなので、子供なのになぜやりたいことをすぐ実行しないのか不思議で仕方ありませんでした。
このように、この本は「だからそうだったんだ!」「こうすればもっと息子のためになるんだ!」という、ためになることが絵や簡単な言葉で教えてくれます。
親の私が出来る事!
それではHSCの次男に私が今すぐ実行できそうなことを3つに絞りました。
この本に紹介されていた、今すぐ実行できる3つのこと。
①強い口調で叱らない。
②いいところを見つけてほめる。
③無理してないか気に掛ける。
本当に簡単なことすぎることばかりですが、なぜそうするのかを理解すると自然に実行できそうです。
①強い口調で叱らない。
理由はHSCはちょっとした否定の言葉を強く受け取ってしまう性質があるため、強い口調で叱ると全てを拒否されたかのように受け取ってしまう可能性があるからです。
叱る時は、「冷静にその行動を注意する」ようにします。
②いいところを見つけてほめる。
HSCは自分に厳しく、出来ない事があると必要以上に自分を責める傾向にあるようです。
そのため自分をネガティブに見がち。
でも本当は自分が思っているより全然いいところがたくさんある、悪いところに目を向けるのではなくほめることでいいところに目を向けることが出来るということかな、と理解しました。
次男の個別面談で担任と教頭先生と話しました。その時に「どうしてもテストでバツがついたところを見てしまうけど、ひとつでもあるマルをここ出来てるね!とほめてあげたい」と教頭先生が話されていました。0点でない限りマルはあるはず、0点でも努力のあとが見られるなら見つけてほめようと思います。
③無理してないか気に掛ける。
HSCは大人や親の気持ちを敏感に察知するから、自分が何に期待されているのか鋭くキャッチして、大人の望むだろう行動をとってしまうそうです。
なのでまわりからは”手のかからないいい子”に見える。
だからこそそんな子には無理をしていないかを気にかけることが大切なのだそう。
「無理しなくていいんだよ。」
「自分の気持ちを言っていいんだよ。」
「失敗してもいいんだよ。」
「イヤな時に怒るのも大切だよ。」
気を張って頑張っている時にこんな言葉をかけてもらえたら、心に響くだろうなと思います。
①~③を見る限り、HSCは自己肯定感を高く保つことは至難の業のように思えてきます。
ここで本書で紹介されていた”自己肯定感を育む10のこと”をご紹介します。
①子供を信じる。
②子供を抱きしめる。
③子供に共感する。
④子供の気持ちを言葉にして返す。
⑤子供のネガティブな感情を吐き出させる。
⑥スモールステップを設定する。
⑦心の安全基地を作っておく。
⑧子供のペースを尊重する。
⑨少し背中を押してみる。
⑩他人と比べるより自分のゴールを目指そうと伝える。
ここも全て説明したいところですが、要するに「私は何があってもあなたのみかた」「どんなあなたも全部大好き」ということをHSCの性質に寄り添って体現できる方法です。
②スキンシップや③④共感、⑥スモールステップ、⑩自分と比べるは発達障害児にも使う技(?)ですね。
⑦心の安全地帯について、我が家では既に2つ実行していました。
それは【子供の有休制度】と【お守り】です。
有休制度詳細はこちらから☟
お守りとは、頑張りすぎたり緊張しすぎたり、お天気によっても頭痛がでる次男のために、カロナールを1回分お守りとしてランドセルに入れています。
自分で判断して頭痛薬を飲むことはほとんどありませんが、持っているだけで安心するようです。
他にも、特に新学期は安心できる先生のところに頻繁に通うことが増えるので、事前にそのことを学校に伝え様子を見てもらうようお願いしたり、
お腹が痛くなった時、児童用のトイレの利用がどうしても出来ないので先生用のトイレの利用を許可してもらったり。
少し手伝って安全地帯を作ってあげると不安が和らぎ行動が変わるように感じています。
過保護と言われたり、「ここまで介入していいのかな」と迷うこともありますが、本人の行動の退化や自己否定や体に落書きをし始めたりする様子を見て、必要なことを取り入れるようにしています。
この本を読んで「私が過保護すぎるわけではなかった、本当に必要だったんだ」と思えて安心しました。
まとめ
『HSCの子育てハッピーアドバイス』を読んだ感想と子育ての参考になると思った内容をご紹介しました。
この本の好きなところは、「私でも今すぐ出来る!」「これなら簡単!」と前向きに、しかも頑張らずに困りごとを解決させてくれるところです。
「HSCはこんな性質だから~を気を付けて!」といった些細なマイナス表現も一切ありません。
他の子育てハッピーアドバイスシリーズもすべてそう。
手元に置いて何度も眺めたい1冊です。
気になられた方は是非読んでみてくださいね。
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